「道」にもいろいろな道があります。
曲がりくねったり、直線だったり、細かったり、広かったり。脇に塀が連続したり、垣根だったり・・・。
少し昔であれば、皆それぞれに理由と意味があったのだと思います。
車がびゅんびゅん走る道路。
車がしばらく来そうにない間にその真ん中に立ってみると、
どこか落ち着きませんよね。
これは、そういう道路は人間(の身体)のためではなく、
車のために計画されているからです。
一方、狭い路地ではどうでしょうか。
落ち着かない、ということは少ないと思います。
これは路地が人間の身体の尺度にあっているからです。
人間のためにつくられる道路のはずなのに、
生身の人間のためにはつくられていない、というのは
どこかおかしいですよね。
人間のためでない領域が、町中に蔓延し始めているのです。