東京からでなく、地方から大きな流れへ
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本日(2009年3月20日)付の下野新聞朝刊(ウェブサイト版はこちら)に、
拙著『鹿沼旧市街の歴史的生活環境に関する研究』に関する記事が掲載されました。
下野新聞社の臼井さん、本当にありがとうございました。

そして、同紙には旧今市市の旧下小代駅舎が、
文化庁による登録文化財に登録されたことが報じられています。
これは、いわゆる建築的価値(使用材料の高価さ希有さ、技術の精巧さなど)
を持たない建築は貴重な文化財とは言えないんじゃない?という一種の誤解に対し、
建築の一番の価値は、地元の人たちに地道に大事にされてきたという事実だ、
という本質を社会に示してくれた嬉しい例だと思っています。
本当に嬉しい。

今日も昨日に引き続き旧山野井本店の解体準備が行われましたが、
作業中、何人もの地元の方、遠方からの方、関係者の方々が庭に集まってきます。
思い出話で盛り上がり、お茶を飲む春のひと時は、
集まって暮らすことの豊かさをハッと感じさせられます。
建物は、人々の触れ合いを大きく受け止めてくれる町の資産。
旧山野井本店の、目に見える建築的価値だけでなく、
目に見えない価値に目が向けられることを改めて望みます。
by nabe_tk | 2009-03-20 20:53
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