2015.6.21
d0098275_1331066.jpg
安友製作所の安友くんと藤枝の椿茶屋を訪ねた.
僕の大学の講師でもあった建築家・横山さん夫妻が1年前、玉露の里に開いたカフェだ.
長く横浜で設計活動をしていた横山さんが、今なぜ山に入りカフェを開いたのか
それがずっと気になっていて遥々車を走らせた.そして、思い切って行って良かった.

d0098275_13102555.jpg
椿茶屋は岡部町の茶畑の広がる斜面の中腹にある.
敷地には主屋、お茶工場、座敷を備えた蜜柑倉庫があり、それらが囲む庭に
パラソルを立てた野掛けスタイルの席が設えてある.
沢を挟んだ向かいの山々が見える気持ちの良い席だ.
僕らがいる最中に、横山さんにロゴデザインを頼んでいるという龍の娘さんが訪れ同じ席に加わって打合せになった.
こんな出会いもオープンな野掛けスタイルだからこそだ.

d0098275_13102026.jpg
椿茶屋には自家栽培の畑もあり、奥さんの手による料理を御馳走になった.
静岡おでんや漬物、おむすびとともに、安友くんは黒ラベルでのどを鳴らしていた.
久しぶりに時間を忘れて、木々の揺れる音と野鳥の鳴き声の中で皆とおしゃべりした.

d0098275_13494514.jpg
食後は、椿茶屋から下り朝比奈川沿いを歩いて六社神社まで散歩した.
横山さんはそのついでに回覧板を少し離れた隣家に回したり
おばさんと立ち話を交わしたりしていた.
その光景はただの日常の一コマだけどしかし地域に溶け込んだ
横山さんの姿に心打たれた.

d0098275_13102396.jpg
散歩から帰ると横山さん夫婦がかき氷をすってくれる.
自家製の梅、レモン、抹茶のシロップがかかっている.
このシロップたちもこの土地の土からの授かりものなのだろう.
土地のサイクルに生きる二人の生活に、また心打たれた.

ハンドルを握り、栃木への帰路、安友くんは静かに寝息をたてている。
前車のテイルランプをぼんやりと追いながら
気付いている人は山へ入り、小さな生活を始めているなどと考える.
別れ際に奥さんが言った、コンビニのやり口とは真逆の、手を動かすことが大切よという言葉が頭を廻る.
日々テディベアと向き合う安友くんも、この言葉は励みになっただろう.
僕も同様、明日は無理でも5年後を変えるような小さな衝撃を沢山得られたことが嬉しい.

僕らは、自分たちの生きる場所をつくっていかなければならない.

椿茶屋
〒421-1115 藤枝市岡部町新舟927
by NABE_TK | 2016-06-23 13:01
<< 2016.7.1 2016.6.5 >>