
店仕舞い、全品半額ということで、ふと立ち寄った古びた模型屋。
懐かしいガンダムやミニ四駆の中に、
イエローなスチールショーシェルフが目に留まり、
思わず「これ、譲ってくれませんか」
面食らったおばさん店主、「何に使うの」とためらいつつ、
最後には「いいわよ持ってって」
帰り際、店主、「私の書いた小説読んでみて」と言う。
「こっちとこっち、どっちがいいと思う?」
椅子まで用意されて数分、ワープロ打ちの原稿を読む。
その後一緒に添削、終いにはタイトルまで提案。
帰宅後、イエローシェルフを磨きながら、
古びた店内で嬉しそうに笑うおばさん店主を思い出す。
その出会い、プライスレス。マスターカード。